2018.3.18(日)福岡市パートナーシップ宣誓制度の説明会へ行ってきた感想

昨日はまさこと福岡市パートナーシップ宣誓制度の説明会へ行ってきました!

「知ってるカップルいるかな?」

「いないんじゃな~い」

「何組位来ると思う?」

「5組くらいじゃな~い」

と車で移動中に話していましたが!

なんとな~く知ってるかな?ってカップルはいました。

ゲイカップルもビアンカップルもいました。トランスジェンダーかな?と思われる方もいました。一人でこられてる方もいましたし、会場には20名以上はいましたよ。

カップルと思われる人たちは10組以上はいたかなあ~!

意外に多いやん♡

これが正直な感想で予想の5組をはるかに上回ってましたよ~

開始は14時からで約30分ほどの説明後、質疑応答でした。

こんな話がありました

まずは概要説明

●性的マイノリティーに関する支援方針の趣旨
●基本理念
●具体的な取り組みの説明

次にパートナーシップ宣誓制度について

●宣誓の流れ
●宣誓できる人
●宣誓に必要なもの
●宣誓に関するQ&A

支援方針の基本理念と具体的な取組について

会場で配布された資料です

当事者や家族への直接の支援」「教育・啓発事業」の2本柱です。

直接の支援は、「パートナーシップ宣誓制度の導入」「相談窓口の設置」「交流事業」「災害時の配慮」で、

「パートナーシップ宣誓制度」により、

①市営住宅の入居において、婚姻関係と同様に取り扱うことができる。

②市立病院において配偶者と同様に診療内容の説明を受けることができる。また患者本人と連盟で手術等への同意書にサインができる。

この2つが可能になります、との説明がありました。

ただ最後の質疑応答ではこんな意見も出た

「自分は入院したことあるけれど、病院側はとくにパートナーについて聞いてこなかった。受領証がなくても今でもこれは可能。そもそも受領証を見せないとパートナーとして認められないことが問題」と。

市役所の方は、「今までグレーゾーンだった部分が、宣誓受領証があることによってよりスムーズになる」と言ってました。

・・・うん。

もちろん市営住宅に申し込みたいカップルには朗報なので、これはとても良かったことで、病院で少しでもスムーズに対応してもらえるということなら(実際わからないけど)それも良かったと思います。

でも一言申したくなる気持ちもわかるよ・・・・・。うん。

宣誓から宣誓書受領証交付まで

①電話・メールで予約(3月20日~)

②パートナーシップ宣誓(4月2日~月~金の9時~17時)

まさこ会社員だから有給とらないと!!有給取りまくって欲しい私としては平日限定は非常に嬉しいです!

③申請書類の確認

④交付

宣誓できる人

・20歳以上

・福岡市民※転入予定の方も

・結婚してない人

・近親者ではないこと※パートナーシップ関係に基づく養子縁組は除く

宣誓に必要なもの

・住民票(1人1通ずつ)

・独身であるこを証明するもの(独身証明書・戸籍抄本)

外国籍の人は、配偶者がいないことを確認できる書面に日本語の翻訳が必要。←これ私必要なんだよね。。。領事館で取り寄せしないと。そして翻訳が必要なんだ…(苦)

・本人確認ができるもの(顔写真つき)

こんな受領証がもらえるみたい!

その他・・・

ちなみに、申請時は個室で対応してくれるらしいです。

名前を記入する部分、通称名OKだけど、戸籍上の名前も書く必要ありだそうです。「え?」うん、みたいな感じの雰囲気が一瞬流れる。

直接の私たちの支援にはらない「教育」こそ意味があると思ってる

私はパートナーシップ宣誓制度よりも、性的マイノリティの存在が「異質」なものではなく「当たり前」の存在として認知されるような、「環境づくり」=「教育」といったもう1つの柱である「教育・啓発事業」に力を入れてくれることに期待しています。

ちなみに、小学生の人権読本「ぬくもり」の5.6年生は「ありのままの自分」という題材で多様性について考える時間があるそうです。また平成30年度から中学生の副読本でも「Like a Rainbow」という題材で取り上げられるようです。

小学生にも中学生にも当たり前ですが当事者がいるわけで、必要なことですよね。

最近「隣の家族は青く見える」というドラマで子供たちが「同性同士のカップルもいるって学校で学んだよ!」って言ってるシーンがあって、ちょっとビックリしましたが、これ本当なんですね、知らなかったです。

私は今31で、まさこは48。

私たちのときとは明らかに違う!!

十分ではないにしても教育現場で「同性を好きになる人」「性別に違和感を持ってる人」、色んな人がいると学ぶことができる。

私が中学生の頃、上戸彩が金八先生でトランスジェンダーの役を演じていたけれど、最近テレビドラマの中に、何気なく同性愛者が登場してたりすることもある。そこにわざわざ同性愛者です、という説明もなく。

なんか変わってきてるよね~!という雰囲気はすごいあるな。

突然ですが…時間が解決することについて

私の国籍は韓国で、おばあちゃんの代から日本に住んでいます。祖母の時代はもちろん、父母の代でも小学校では韓国人は名簿に赤丸を付けられていたそうです。地域によるかもしれませんが。学校の先生も含め、韓国人に対して差別・いじめがすごくあったと。

祖母はいじめられても負けてなかったよ!というのが自慢で、母は周りでいじめはあったけれど、自身はいじめられたことがないどころか、父と結婚する前に付き合ってた人のご両親が教員だったけれどとても理解のある人で、いっぱい可愛がってくれた、と、自分は恵まれていたけれど、母の妹はいじめにあっていたと、そんな話をしていたことがあります。

3世代目の私は…

私の世代。ありがたいことに私の小学生時代は、インド人1人、中国人2人、朝鮮人1人、そして私韓国人1人がいました。それぞれの国の歌をその国の言葉で習うこともあり、むしろ得意気だった私は、国籍がみんなと違うことで悩むことはありませんでした。

韓流ブームやK-POP、韓国のファッション・・・そんなものも手伝い、人の「嫌悪感」や「植えつけられた先入観」は薄れているな、と思います。

小学校3,4年生のころ、「韓国人はくさい」とある男の子が言ってましたが、その国の人がもつ独特な香りってありますよね。日本人はすこし味噌と醤油くさいらしいですよっ!食生活は8割以上日本人の食卓に並ぶものを食べてましたので、私が韓国人の香りがしたわけじゃないけど、多分…親とか周りの大人の影響でその男の子はそんな発言をしてみただけだと思います。

今でもある一定数「韓国嫌い」「韓国人死ね」みたいな人もいますけど、私の祖母や両親の世代に比べると、ほんのわずかだと思います。

1世代分の時間経過では変化は小さいけれど、2世代分の時間経過があれば変化は大きい。

祖母と母の間の変化は小さくでも、祖母と私の間の変化は明らか。

その時代から受ける空気感や教育の影響(情報の刷り込みも含む)はかなり大きいな、と思うんですよね。

「韓国人に対する扱い」に問題があり、その問題意識が改善に向かうアクションになり、そのアクションは、少しずつ時代の空気・教育を変えていった。

1世代目に起きた問題は、2世代目に引き継がれつつ、問題を顧みることでじわじわと改善され、3世代目は1世代目に問題だったものは大きく改善されている。

そこには半世紀レベルの時間がかかっている。

私は小さい頃、日本人の悪口や恨みとしてではなく、祖母の「負けてなかったよ根性論」と「母のちょっとお気楽な小学生時代と実はその影にあったもの」の両方を聞いていたので、日本人はどうだとか韓国人はどうだとか一方的な価値観を植え付けられず、「時間の経過はすごいのだな、私の生きてる時代とは違うな」と漠然と思ったものです。そしておばあちゃんはカッコイイと…!

LGBTの今ある問題も、2世代分の時間的経過は大きな変化をもたらしてくれるのでは、と期待します。

色んな情報をキャッチできる今は、半世紀レベルの時間はかからないかもしれないという希望もある。

今は2世代目かな、と個人的に思う

問題を提示する人、問題意識を持っている人のアクションで、「顧みる時代」がやっと日本でもやってきた。

「保毛尾田保毛男」とか反省しろよ!というわけではなく、今までの問題点を顧みる時期、そして変化し始める。

学校教育で早い段階から「同性を好きになる人がいること」「同性同士のカップルがいること」「生まれもった性別と心の性別が違う人がいること」を学べる環境があり、メディアが「LGBT」を取り上げ、人の目に触れることが多くなれば・・・前の世代の人よりは、空気感で、自然な存在として「LGBT」を認知しやすいはず。

これから生まれてくるもう1世代あとの人(3世代目)は、それよりもっと当たり前に「LGBT」を認知してると思う。

そしてその先は・・・もうLGBTに関する教育は必要なくなってる。

今困ってる人に、生きやすい社会がやってくるのにあと20年30年、時間がかかりますよ、っていうのは酷だけど・・・

例え今すぐ同性婚ができるようになっても、問題解決の1つの突破口になるけれど、それで生きやすい社会になるとは私は思えないんですよね。

自然に、当たり前に、ここ数十年間の歴史として学校で学ぶくらいに「LGBTの偏見・差別」が過去のものにならない限り、生きやすくはならないと思う。

だから、「今」の直接的な同性パートナーシップ制度という支援よりも、実は間接的な学校教育における取り組みこそ、廻り回って私たちのような人たちの直接的な支援になってくれると思います。

当事者である子供たちには直接的な支援になるはずですしね。これは力を入れて欲しい…!

私が同性パートナーシップ制度に期待することは

私たちはパートナーシップ宣誓制度に申請して受領証を受け取りますが、それは直接支援を受けれることを期待してるからではありません。繰り返すけどこの制度は当事者に直接的なメリットはほぼゼロ、ないんですよ。

同性パートナーシップに期待することは、この制度が広がることでメディアが取り上げてくれること、また企業単位で異性間で受けれるサービスを同性間にも拡張し、それを宣伝してくれることで当事者意外にもよりLGBTが可視化されることですかね。そして今は漠然と将来を考えてる若い当事者が「日本も少しは変わってるんだ」と勇気づけられることですかね。それに期待してます。

ちょっと目に触れるだけ、耳にするだけでも、その回数が多ければ多いほど身近に感じやすくなるものです。そんな効果は意外に大きいのでは?と思ってます。

例え申請者ゼロでも無意味ではない

たまに、申請者がゼロ、少ないという理由で、「当事者が望んでない制度」「必要のない制度」のように言われることもありますが、多くの当事者に実質的なメリットがなくても、「この制度がある」というだけで廻り回ってメリットとして返ってくる日がくると思うんですけどね。間接的な効果で十分意味があると思います。時間がかかっても、その成果を見たいな、と思ってます。

申請しない人でも「この制度を待っていた!嬉しい」と思う人はいますしね。無意味なわけがない。それは「無意味」と言ってる人に直接的なメリットがないだけの話で。

全体としては意味しかないわ、と思います。

私は自分にはメリットないじゃんと思ってましたが、この福岡市のパートナーシップ制度に乗っかってきますよ!

なんか今回も長いな。

ではこのへんで!

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